子供たちに生きる力を

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代表挨拶

山崎 仁彰(やまざき よしあき)

山崎 仁彰(やまざき よしあき)

株式会社ORC:代表取締役
株式会社OCH:代表取締役
アウトドアクラブハウス:代表・主宰
リスク教育研究所:所長

「子どもたちに生きる力を」をスローガンに自分に都合の悪いことから逃げずに挑戦する心を育む「リスク教育論」を推進。現代の子どもたちに不足しているものをリカバリーするには「アウトドア」から学ぶものが不可欠であると、大学時代に体育教師を目指しながら考えはじめ、その後多くの事業を手掛ける。40年以上のアウトドア経験と数千人にも及ぶ子どもたちとの触れ合いの中から見い出した、本物の「オンリーワン」になるために最も重要な年齢、4歳から10歳の教育を熱心に発信し続ける。教育における座右の銘は「完全原体験主義」

メッセージ

『完全原体験主義』私が子どもたちと活動を共にするとき一番重要だと考える事です。皆さんは幼少時に体験したどうでも良い事を今でも覚えていますか?ほとんどの方は覚えていないですよね。それでは「大きい失敗して泣くほど悔しかった」「危ない体験をしてドキドキした」または「頑張った結果1番になった」「けんかして勝った」などは何故か覚えていますよね。大人になった今でも、影響を及ぼしている、つまり自分の人格を形成した体験を「原体験」と言うのです。そして「良い原体験」と「悪い原体験」というものがある事も理解しなくてはなりません。幼少時「万引き」行為をして、それが大人になっても続いている人は「万引き」という原体験が存在しています。

私は子どもたちに「良い原体験」をしてもらえるように、様々なプログラムを提供しています。何もアウトドアだけが原体験を及ぼすものではありません。私は子どもたちが将来、「人間としての幹を太くする」ための教育の場として「アウトドアクラブハウス」を創設いたしました。スローガンは『子どもたちに生きる力を』。目に飛び込む文字が「生きる力を」になっているために、一般の方から見ると難しい、または誤解を招く可能性がありますが、私たちが教えることは単純です。そしてとても奥が深いものです。

1つ目は「アウトドア」に関係する知識や遊びを楽しんで学ぶこと。
2つ目は子どもたちが自ら「リスク」に対峙するように導くこと。ただ、それだけです。

そして当クラブの考える「リスク」とは
1つ目はケガや生命にかかわる「危険」に関すること。
2つ目は「損をする」「失敗をする」「やりたくない」「面倒くさい」など自分にとって都合の悪いこと。まさに単純明快です。

家庭教育や学校教育で、それらは十分にできているとお考えの保護者の方には、当クラブの力は全く必要ありませんし、それが一番の理想的な教育だと思います。しかしながらそれらに対し、何か釈然としない疑問がある方は私たちの運営方針に少し目を向けていただけば決して損はいたしません。当クラブは家庭教育と学校教育で補えないものを、社会教育としてご提供しているのです。

もう4半世紀以上前の話になりますが、私が体育教員を目指し大学に通っていた頃、直感的に「今の環境では、子どもたちの体力がどんどん落ちてしまう」と感じました。まだバブル最盛期、少子化も騒がれていない時代です。

理由は3つありました。
1つ目は家庭環境が都心部を中心に高層マンションに移行しはじめたこと(核家族化も含む)
2つ目は家庭用ゲームのスペックが進化し、ポータブル化(持ち運び可能)になったこと
3つ目は明らかに怪我をしないような環境下で、信じられない怪我をする子どもが増えてきたこと

そのような中で、子どもたちにとって本当に必要な教育は「アウトドア」という逃げ場のない不変で強固なテーマを持つものから学ぶものが不可欠と考え、「アウトドア」と「教育」を結びつけるために、まずはアウトドアの世界に身を投じました。そして4半世紀が過ぎ、当時感じていた直感は悪い方に当たってしまいました。最近の報道で記憶に新しいのは2014年5月のNHKの報道番組でのテーマで医学界が公に警鐘を鳴らしたこと。全国の子どもたちの10人に1人が、筋肉や骨(関節)という運動器に疾患を持っているという驚愕の事実です。本来曲がるべき場所が曲がらない、曲げられない、場所によって、極端に筋力のない部分があったり、筋肉や筋の硬直化があったりなど課題山積。他にもこの30年間で小学生の腕の筋力が40%も低下しているという事実もあります。

こんなことは氷山の一角、まだまだ医学的に検証ができる不都合な真実はたくさんあるはずです。しかし、これらは「子どもたちの責任」でしょうか?
私はそうは思いません。間違いなく「100%大人たちの責任」です。

1990年代以降、急激なスピードで大人たちは子どもたちの遊び場に様々な「禁止」をしてきました。それは単に「危ないから」という理由が最も多く(施設のや遊具の老朽化も含む)、管理者からすれば有事の際に責任が取れないという本当に大人の都合から、子どもたちの体力は低下の一途をたどります。(あくまで1つの要因として)「危ないから」という安易な理由で、今の教育現場で「教える」事はできても「実践させる」事ができていないのが「リスク教育」です。

私は40年以上のアウトドア体験やアウトドアショップの経営、イベントを通じのべ1万人以上の子どもたちと接して参りました。そこから見出された様々な真実がアウトドアクラブハウスを創設する原動力になりました。本物の「オンリーワン」になるために、おおよそ4歳から10歳の間に学校以外で学ぶべき教育こそが私の考える「リスク教育」なのです。アウトドアの体験や講義から「失敗体験」と「成功体験」を繰り返し、子どもたち自らが考え行動し、自らリスクと対峙する事で、原体験となりうる活動やプログラムを発信します。当クラブオリジナルの野外活動含め、同じ目線で活動を行っている団体の力も借りながら土日には様々なイベントを行っております。平日の放課後、「アウトドア専門学童クラブ」はお台場臨海エリアを中心に毎週1回のプログラムを年間約40コマ開催しております。ここでは年中児クラスから小学高学年クラスまで、家庭や学校では教えてもらえない様々な知恵や行動を育みます。(2014年4月現在12クラスを運営)

当クラブでは単なるアウトドアの達人を作りたいわけではありません。大人にも子どもにも、見かけが派手でよく見える人がいます。そう、花や葉っぱは時として咲き誇ります。しかし肝心の幹が細く、少々の挫折や失敗で、折れてしまっては元も子もありません。アウトドアクラブハウスのプログラムから得た情報は、子どもたちの五感を通じ深層に必ずインプットされます。そしてその繰り返しが、子どもたちが大人になった時どんな事にもめげずに向かっていく「生きる力」を育むのです。当クラブに通う子供たちには、今はきれいな花や葉っぱは無いかも知れません。それでよいのです。今は着実に「幹」を太くする準備を進めています。そして子どもの頃から太くなった「幹」は、将来絶対に折れることはないでしょう。

アウトドアクラブハウス代表・主宰 山崎 仁彰